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指しゃぶりは何歳までOK?子どもの歯並びが悪くなる悪い習慣について

「指しゃぶりは、いつまでなら大丈夫なの?」
「歯並びが悪くなると聞いて、不安になっているんだけど……」
 
小さなお子さまを育てていると、このような疑問を一度は感じるのではないでしょうか。
指しゃぶりは赤ちゃんや幼児によく見られる行動で、決してめずらしいものではありません。
一方で、指しゃぶりをしている年齢によっては、歯並びやかみ合わせに影響する可能性があることは、歯科の分野ではよく知られています。
今回は、

・指しゃぶりは何歳ごろまで様子を見てよいのか
・どのような場合に歯並びへの影響が出やすいのか
・指しゃぶり以外に注意したい「歯並びに関わる癖」

について、保護者の方が日常生活の中で判断しやすいよう、順を追って解説します。
 
 

院長

三宅 言輝 院長

経歴
2014
明海大学歯学部 卒業

2014-2015
明海大学歯学部 臨床研修医

2015-2021
明海大学歯学部 口腔外科第二講座 医局医

2019-2023
医療法人みやけ歯科医科ケア みやけ歯科クリニック 非常勤医

2021-2023
医療法人社団正昌会 山口歯科医院 常勤医

2023.9.1
大泉学園みやけ歯科 開院

医院名:大泉学園みやけ歯科
所在地: 〒178-0063 
東京都練馬区東大泉5丁目40-40

 
 

Contents

指しゃぶりは何歳までなら問題になりにくい?

〜3歳ごろまでは、無理にやめさせる必要はありません〜

まず、結論からお伝えします。
3歳ごろまでの指しゃぶりであれば、基本的に心配しすぎる必要はありません。
 
指しゃぶりは、赤ちゃんにとって気持ちを落ち着かせる行動の一つです。
眠いとき、不安なとき、安心したいときに自然と指を口に運ぶ姿は、発達の過程でもよくみられます。
日本小児歯科学会でも、3歳ごろまでの指しゃぶりは成長の一部として自然な行動とされています。
多くの場合、成長とともに回数が減り、自然にやめていくのです。
そのため、

「早くやめさせなければ」
「無理に注意しないといけない」

などと、あせる必要はありません。
 
ただし、次のような様子がみられる場合は、少し注意が必要です。
4歳を過ぎても、

・眠るときだけでなく日中も頻繁に指を吸っている
・指を強く吸い、なかなか離さない

といった状態が続く場合、歯や顎に同じ方向からの力が長時間かかりやすくなります。
その結果、前歯のかみ合わせや歯並びに影響が出ることがあるため、注意が必要とされています。
 
こうした場合は、歯並びやかみ合わせへの影響を考える必要がある時期に入ってきていると考えてよいでしょう。


参考:日本小児歯科学会トップページ≫一般の皆様へ≫こどもたちの口と歯の質問箱≫3歳ごろから就学前まで≫歯ならび・癖 >

 
 

なぜ指しゃぶりが歯並びに関係するの?

〜歯や顎に「同じ方向の力」がかかり続けるためです〜

子どもの歯並びは、歯そのものだけで決まるものではありません。
顎の成長、舌や唇、頬の筋肉の動きなど、さまざまな力のバランスによって形づくられます。
指しゃぶりが続くと、次のような状態が繰り返されます。

・前歯の裏側が、指で内側から押される
・上顎が、常に吸う力を受ける
・舌の動きが制限される

この「同じ方向からの力」が、長い期間続くことで、歯や顎の成長に影響が出やすくなります。
特に注意したいのは、乳歯から永久歯へ生えかわる時期です。
この時期は、歯並びの土台が大きく変化するため、指しゃぶりなどの癖の影響を受けやすいとされています。
 
 

指しゃぶりによって起こりやすい歯並びの変化

〜見た目だけでなく、かみ合わせにも影響します〜

指しゃぶりが長期間続いた場合、次のような歯並びの状態が見られることがあります。

指しゃぶりの影響を受けやすい歯並びの例

・前歯がかみ合わない状態「開咬(かいこう)」
・上の前歯が前に出る状態「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」
・歯が並ぶスペースが足りず、歯並びが乱れる「叢生(そうせい)」

こうした歯並びは、単に「見た目の問題」だけに留まりません。

・前歯で食べものを噛み切りにくい
・発音がはっきりしにくい
・奥歯に負担がかかりやすくなる

といった、お口の機能の使いにくさにつながることがあります。
 
早い段階で癖がなくなれば、成長とともに改善することもありますが、続く場合は注意深く見守ることが大切です。
 
 

指しゃぶり以外にも、歯並びに影響する習慣がある?

〜気づかないうちに続いている癖に注意しましょう〜

歯並びに影響するのは、指しゃぶりだけではありません。
日常生活の中で、次のような習慣が続いていないかも確認してみましょう。

歯並びに影響しやすい習慣の例

・舌を前に押し出す癖
・いつも口が開いている状態(口呼吸)
・頬づえや、うつぶせ寝
・片側だけで噛む癖

これらも、歯や顎に偏った力がかかる原因になります。
一つ一つは小さな癖でも、成長期に積み重なることで、歯並びに影響することがあります。
 
 

歯並びが気になったら、いつ歯医者に相談すればいい?

〜目安は「4歳ごろ」と「生えかわり前後」です〜

「このまま様子を見ていて大丈夫なのか」
「将来的に歯並びに影響が出そうか」
指しゃぶりを見守る中で、このように迷う場面は少なくありません。
 
歯医者に相談するというと、「すぐに何か治療を始めるのでは」と不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、小児歯科での相談は、治療を決める場ではなく、今のお口の状態や成長のバランスを確認するためのものです。

・指しゃぶりの頻度や強さ
・前歯のかみ合わせの変化
・顎の成長とのバランス

などを総合的に確認し、
「今は見守ってよいのか」
「生活習慣の見直しが必要か」
「注意しながら経過を見たほうがよいか」
を整理することが目的です。
 
早い段階で一度確認しておくことで、必要以上に心配せずにすむケースも多くあります。
迷ったときは、「相談=治療開始ではない」という視点で、小児歯科を活用していただくとよいでしょう。
 
 

指しゃぶりは「無理にやめさせない」ことが大切です

〜叱らず、理由を探る視点を持ちましょう〜

指しゃぶりが気になり始めると、
「やめなさい」
「もう赤ちゃんじゃないでしょ」
と声をかけたくなることもあるかもしれません。
 
しかし、指しゃぶりは単なる癖ではなく、気持ちを落ち着かせる行動である場合も多く、無理にやめさせようとすると、かえって別の癖につながってしまうことがあります。
たとえば、

・不安な気持ちが強くなる
・爪かみや唇を噛む癖に変わる
・眠りが浅くなる

といった変化が見られることもあります。
 
そのため、小児歯科の立場では、「やめさせること」そのものよりも、「なぜ続いているのか」を考えることが大切だとされています。
生活リズムの乱れや、環境の変化、甘えたい気持ちなど、背景にある要因を一緒に見直すことが、結果的に自然な卒業につながります。
 
 

指しゃぶりを減らすために、ご家庭でできる工夫

〜生活リズムと安心できる関わりを大切にしましょう〜

お子さまの生活のリズムを整えることも大切です。
外遊びや運動の時間をつくり、身体をしっかり動かしてエネルギーを発散させることで、指しゃぶりが減っていくこともあります。
また、手先を使う遊びや、口を使って話す・歌うといった機会を意識的に増やすことも、気持ちの切り替えにつながります。
 
就寝前には、手を握ってあげたり、絵本を読んだりするなど、安心できる時間を一緒に過ごすことも有効です。
こうした関わりを通して、「指しゃぶりをしなくても落ち着ける」と感じられる環境を整えていきましょう。
 
それでも4歳以降も指しゃぶりが頻繁に続く場合には、成長や気持ちの面も含めて確認するために、小児科や小児歯科などのスペシャリストに相談し、必要に応じて多方面から支えていくことが勧められています。
 
 

お子さまの指しゃぶりは小児歯科にご相談ください

〜成長を見守りながら、必要なタイミングを判断します〜

歯医者に相談すると聞くと、「すぐに何か治療をされるのでは」と不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、小児歯科で行うのは、まずお口の状態と成長の確認です。

・歯並びやかみ合わせの現状
・顎の成長バランス
・指しゃぶりや口の癖が与えている影響

などを丁寧に確認し、経過を見守るだけでよいのか、注意が必要なのかを判断します。
 
多くの場合、
「今は様子を見て大丈夫です」
「この点だけ気をつけていきましょう」
という段階で終わることも少なくありません。
 
早い時期に一度確認しておくことで、不要な不安を抱えずに済むという点でも、小児歯科での相談には大きな意味があります。
 
 

生えかわってくる永久歯に悪影響を残さないために

〜乳歯の時期からの見守りが大切です〜

乳歯は「いずれ抜ける歯」と思われがちですが、実際には、永久歯が正しい位置に生えるための道しるべの役割を担っています。
乳歯の並びや、顎の成長に偏りがあると、永久歯が生えるスペースが不足したり、歯並びが乱れたりすることがあります。
 
そのため、小児歯科では、

・乳歯の歯並び
・生えかわりのタイミング
・顎の大きさと成長のバランス

などを継続的に確認しながら、永久歯に悪影響を残さないよう配慮して診療を進めていきます。
これは、「早く矯正治療を始めましょう」という意味ではありません。
成長を見守りながら、必要なタイミングを見極めることが大切です。
そのためにも、気になることがあれば、早めに小児歯科・小児矯正歯科に相談しましょう。
 
 

当院が大切にしている小児歯科の考え方

〜子どもの成長に合わせた、無理のない診療を〜

当院では、お子さまの歯並びやかみ合わせを、「今」だけでなく「これから先」まで見据えて考えることを大切にしています。

・成長段階に応じた診察
・生活習慣や癖への配慮
・必要な場合のみ、専門的な治療につなげる判断

こうした積み重ねによって、将来的に治療の負担を抑えられる可能性も広がります。
また、保護者の方の、「これって大丈夫なのかな」「今のうちに聞いておいたほうがいい?」といった疑問にも、できるだけ丁寧にお答えしています。
 
 

指しゃぶりや歯並びの不安は、早めの相談が安心につなげましょう

〜お悩みを抱え込まず、気軽にご相談ください〜

指しゃぶりは、多くのお子さまが経験する自然な行動です。
大切なのは、年齢・続き方・お口の状態を総合的に見て判断することです。
 
「まだ様子を見ていいのか」
「そろそろ相談したほうがいいのか」
その判断に迷ったときこそ、小児歯科にご相談ください。
 
当院は、お子さまお一人お一人の成長に寄り添いながら、歯並びやお口の健康を見守っています。
指しゃぶりや歯並びについて気になることがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
お子さまの将来につながる大切な時期を、一緒に見守っていきましょう。


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